【オススメ本】『岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた』ーほぼ日刊イトイ新聞・編

オススメ本のコーナーでは、Go Global坂口が読んだ本で印象に残ったところを記録し、みなさんと共有していきます。同じ本を読んだ方の感想、お待ちしています。

任天堂の社長を務め若くして亡くなった岩田さんの話

今や世界中で知らない人がいない日本の企業、任天堂。学生時代からゲーム作りをしていた岩田聡さんが、2002年に任天堂社長に就任され、ニンテンドーDSやWiiなどをプロデュースされました。2015年に55歳で他界。お写真をみてもお人柄が伝わってくるようだし、本を読んでまた、岩田さんという人に惚れてしまいます。その岩田さんが生前残した言葉を後世に残すべく、ほぼ日刊イトイ新聞の糸井重里さんが出版された本です。

岩田さん: 岩田聡はこんなことを話していた。 (ほぼ日ブックス)

①物事を好転させるには、優先度をつけて判断する

「判断とは、情報を集めて分析して、優先度をつけることだ」ということがわかったんです。「そこで出た優先度に従って物事を決めて進めていけばいい」と思うようになりました。P26

岩田さんはこう考えるようになって、物事がだんだんうまく回り出したとおっしゃっています。忙しい毎日、やりたいこと・やらねばならぬこと、たくさんあります。私は器用貧乏なので、常にTODOリストがいっぱい。でも人生の時間は有限だから、欲張って全部やろうとしても結局中途半端に終わってしまう。岩田さんのこの言葉で、優先度をつけて判断することを意識してみようと思いました。

②苦手なことは何かを自覚して、強みを活かす。

自分たちは何が得意なのか。自分たちは何が苦手なのか。それをちゃんとわかって、自分たちの得意なことが活きるように、苦手なことが表面化しないような方向へ組織を導くのが経営だと思います。P41

一応小さい会社を経営し、実家も自営業という私には心に響きました。かねてから「強みに集中する」ということは教えられてきましたし、自分でもそれを意識していました。でも「苦手が表面化しないように」というのはあまり考えていなかったかも…。まずは「自分のできないこと」をもしっかり受け止めるところからはじめます。

Go Globalを見ていただいてもわかるかもですが、計画的に売上を大きくしたり、そのために分析するのは苦手なのかも。また、あまり大きな野望も持ち合わせていない。たぶん、一人の人が留学で人生の転機となるような経験をして、「坂口さん!すごいいい経験だった!」といってくれることが原動力で、そういう人が月に何人かいれば、きっと毎月生き生きとこの仕事を続けられるのです。でも「毎月何人かの方」に私たちを発見してもらうためには、最低限のことはしないといけないですし、そう言ってくれる人が一人でも多いのはうれしいことで、本当はちゃんと計画的に経営をしないといけないんでしょうね…。

③無理に勉強しても身につかない!好きなことをやっていればいずれつながる

「なしとげること」よりも、「なしとげたことに対して快感を感じられる*こと」が才能なんじゃないかと思うんですよね。(中略)自分の身のまわりにあることとつながっていないことを無理に勉強しても、身につかないんですよ。だったら、それに時間を費やすよりも、自分が好きで得意なことをやろう P82-83   *「ご褒美発見回路がある」と表現されていました

英語の勉強もまさにこれ!私はほんと、テキストで英語を勉強するのが嫌い。だって、自分には関係ないトムとケンのつまんない会話とか、全然楽しくない!けども、幼い時に読んだ「マンガで英語」の本にあった「昔はお給料として、salt(塩)をもらっていたんだよ。だから「給料」はsaltが語源のsalary(サラリー)なんだよ」みたいなうんちく?は大好きで、学生時代も辞書を引くときは、自然と「語源」を見ていました。そしたら色々共通点が見つかったりして楽しくなってきたんです。

まあちょっとした英語オタクですよね(笑)。みんながこうだとは思いませんけど、例えば好きな映画のセリフを真似してみたり、SNSが好きな人なら外国人フォロワー増やすために1行だけ英語で書いてみたり。みんな「自分の興味・関心×英語」で勉強方法を探せばもっと英語が楽しいのに!といつも思っていたので、岩田さんのこの言葉に目が留まりました。

 

④その人がうれしそうにするから、一生懸命考える

目の前になにかの問題があったら「自分だったらどうするだろうな」というのを真剣に考えずにはいられない。助けるというよりは、当事者として真剣に考えてしまう。なぜ、そうなるのかというと、その人のことが好きだからでもかわいそうだからでもなくて、その人がうれしそうにするのが、おもしろいからですね(中略)自分の有限の時間やエネルギーをどこに向けるべきなんだろうかということになる。突き詰めて考えていくと、「自分が生まれてきた意味」というところまでいっちゃったりします。P90-93

恐れながら、岩田さんと一緒だー!と思った箇所でした。常々自分はおせっかいだと思うし、求められていないのに真剣に考えるのはやめないと…とも自覚していますが、その問題や課題がクリアになったら、その人の人生がきっと明るくなるだろうなと思うと、なんかおせっかい心がとめられなくなるんです。Go Globalの副題も「チャレンジが人生を豊かにする」。ちょっとしたチャレンジであなたの課題、もやもやはクリアになるよ!ということを、留学を通して感じてもらいたいというのが、Go Globalの始まりでした。自分自身に言い聞かせているのかもしれませんが。

岩田さんが上記の後に言われているように、私は「間口を広げすぎないように」しなければ。そして、一つ一つ丁寧に、深くやっていく。そうすると次のステップが見えてくる。シンプルにすると魅力が際立つ。これがなかなかできない坂口です。(苦笑)

⑤複数問題を一度に解決するために、うんうん悩みぬく

このアイディアで、悩んでる問題が、三つ四ついっぺんにきれいになる(中略)ディレクターと呼ばれる人の仕事は、それを見つけることなんだって宮本さんは考えている

宮本さんとは岩田さんの後に任天堂で社長になっている方。岩田さんとはずっと親友のような関係だったそうです。物事を解決するとき、問題Aに対する解決法A、問題Bに対する解決法B、みたいにするんではなく、問題A、B、C、Dを一度に解決する方法X、みたいなのを見つけようと。Go Globalは、留学事業で利益を追わなくてもいいように、Web関連の事業もしています。そこでは「ディレクター」みたいなこともするので、そういう意味で覚えておこうとメモしました。

でもよく考えたらGo Globalでも、こういう解決をするときが良くあります。生徒さんも、学校も、先生も、みんながhappyになる方法を提示するのが、Go Globalの役割だと。

例えば、足の悪い生徒さんに坂道がきつい学校を紹介しない。そうでないと生徒さんの毎日が苦痛だし、きっと学校の人も大変。授業に遅刻して先生やクラスメイトが困ることもある。だから真剣に「この人にあう学校は?」を探します。だから、どの学校にも1週間ずつ生徒になって自ら体験し、細かいことも理解したくなるんですね。まあ、岩田さんの考えているレベルとは全然違うとおもいますけど。笑

⑥お客様のもつ、「根っこの問題」を解決すること

「お客さんがこう反応する」っていう事実があって、「それはなぜだろう?」という問いかけがあって、そこではじめて「じゃあどうすれば、根っこの問題が解決できるだろう?」って考えなきゃいけない P109-110

要は、自分の感覚=仮説だけで行動しないということですよね。お客様の反応を見ましょうと。今のWebマーケティングでは数値分析などが欠かせませんけど、それも要は、お客様がどう反応しているか、なにが好きで、何を求めているのかを知るってことですもんね。

Go Globalも皆さんが何を求めているか、やっとみえてきました。皆さんが感想を寄せてくれるおかげです。なんとなく、Go Globalのお客様には年齢関係なく、共通点がありますね。みなさん、チャレンジ精神旺盛というか、心が自立している人が多いように思います。

分析は十分にできていませんが、少なくとも、お客様一人一人の声に耳を傾けて、もっと喜んでもらいたいとは思ってます!お客様の声に対して「なぜだろう?」「どうすれば根っこの問題解決できる?」と自問自答していきます。

⑦人が嫌がっても自分が苦労と思わず続けられることを見つける

私が見つけた「天才の定義」があります。「人が嫌がるかもしれないことや、人が疲れて続けられないようなことを、延々と続けられる人」(中略)それを苦行だと思う人は、苦行じゃない人には絶対勝てない。(中略)自分が苦労だと思わずに続けられることで、価値があることを見つけることができた人は、それだけでとてもしあわせだと思います P136

私は高校時代に「会長」をしたり、今も母校の「同窓会役員」などをしているんですが、決して目立ちたいというわけではないんです。会長をした時は「自分の高校生活を誰かに任せたくない、自分で日々をつくっていきたい」と思ったから。そして同窓会役員も、「人が集まらない同窓会を、何とかよみがえらせ、喜んで人があつまり、つながりができる場にしたい」と思うから。

でも、会長も役員もみんなやりたがらないし、むしろ嫌ですよね? 岩田さんのこと言葉を見て、もしかしたら私の才能はこの辺にあるのかもと思ったり思わなかったり。ただ、何に生かせるのかがわかりませんけど。笑 だれか活かし方ご存知でしたら教えてください。笑

あ、あと全然人が嫌がることじゃないけど、Go Globalという活動?仕事?を通して、懇切丁寧にサポートすることが全然苦ではない(苦に思う人もいるかも)し、価値を見出しているので、私はしあわせということですね。確かに、そうだと思いました。

⑧なにごとも、丁寧に、きちんと考えること

「なんとなく」はいちばんダメなんですよ  P159

あーこれは耳が痛いなあと思った一文でした。おざなりにせず、きちんと考えるようにということですね。決していい加減にしてるつもりはないけど、じゃあきちんと考えてる?と聞かれたら「す、すみません…」となるかも。あと、考えていることを言語化するのも大事なのかな。そういう意味で、このオススメ本コーナーに記録することにしました。だからこの本が、このコーナーの一つ目なわけです。笑 思い立ったら吉日。善は急げ。

三日坊主も気にしません。半年放置しても、また2つ目を更新すればいいと思っています。その心意気がいけないのかな?でもやってみないとわからないし。岩田さんの言葉とは矛盾するかもしれないけど、何でも「実験的」に気軽に始めるのがいいというのが私の信条です。だから留学も、1年とかじゃなくて、1週間を勧めてます。大手のエージェントなら、売上のあがらない「1週間」なんて、絶対勧めませんよね。でもGo Globalは売上追わなくてよいと決めているので、いいんです。本当に勧めたいものだけすすめます

 

⑨ちゃんと「捨てるもの」「捨てること」をきめる!

仕様を決めるときに、本当に大事なことは、「何を足すか」じゃなくて、「何を捨てるか」「何をやらないか」だというのをすごく実感しました P163

他でも聞く言葉だけど、今一度、自分に言い聞かせる言葉。開業以来、コンテンツを詰め込んできたGo GlobalのWebサイト。ほんとに整理整頓しなければ。そして留学事業としても、何をやらないかを決めなければ。あと、頭の中にある「あれもやりたい」「これもやりたい」をいい加減ちゃんとせいりして、上述にあった「優先順位を付けた判断」をしたい

一人でこの作業するのは本当におっくうで、誰か私のコーチ・メンターになってくれないかなあと思う今日この頃です。我こそは、という方、ぜひご連絡ください。笑

⑩制約の中で、他者との違いを明確にする

エンターテインメントの世界では、他とどう違うのかをひと言で説明できないだけで、人は興味を失ってしまいます。

「制約はクリエイティブの母」なんですよね。 P165

Go Globalが他のエージェントとどう違うのか?一言で説明してと言われたらまだまだ一言に収まらないですね…。「親子、シニアの方に人気です」というのは事実だけど、それは本質じゃないいですよね。なぜ親子、シニアの方に信頼してもらえるのか、ということだけど、たぶん「めちゃめちゃ丁寧にフォローする」「赤ちゃんやご高齢の方でも安心して留学してもらえるように、家族同様、親身になって考える」みたいなことなのかな。でもあいまいだな…。人生の課題として、うんうん悩み続けようと思います。笑

⑪当事者として生きる

私はきっと当事者になりたい人なんです。あらゆることで、傍観者じゃなくて当事者になりたいんです。誰かのお役に立ったり、誰かがよろこんでくれたり、お客さんがうれしいと思ったり(中略)当事者になれるチャンスがあるのに(中略)たいへんになるからやめておこう」と当事者にならないままでいるのは私は嫌いというか、そうしないで生きてきたんです。

後悔したくないし、力があるならそれを全部使おうよ P214

岩田さんワールドの1万分の1ぐらいしかわかっていないとしても、岩田さんのこの説明がしっくりきました。なぜ私が会長になったのか、同窓会でボランティアしてるのか、自分で事業をしているのか。こういう風に、言葉で説明できるってすごいことだなあと、本の最後の最後でまた思いました。

最後はやっぱり人柄

「自分が誰かと仕事をしたら『つぎもあいつと仕事がしたい』と言わせよう」というのがモットー(中略)だって、もうあいつとはごめんだ、とは、言われたくないですからね

仕事ができる人ってやはり人から好かれる人。Yes/Noという意思表示や反対意見もいいながらも、それでもあの人と仕事がしたいと思う人。わたしには今回の人生ではちょっとハードルが高いことだけど、来世に向けて、今日からまた精進しようと思います。すぐに忘れてしまうこの心がけ、何とかしたいですけれども。。

岩田さん: 岩田聡はこんなことを話していた。 (ほぼ日ブックス)

所感:一つ目のオススメ本コーナー書いてみて、超長くなってしまったと反省・・。でもいいんです。私の備忘録みたいなもので、興味がある方だけ読んでくれればいいし。本を読むのはすきで、いつも紙に写し取っていたけど、タイピングのほうが早いのと、誰に反応求めるわけでもないけど、ネットの向こうの人に語り掛けるみたいに書く方が書きやすいのと。そういうわけで、時々お付き合いくださいませ。  Go Global 坂口やよい