海外では自国についてよく質問されます。歴史や文化、政治のことなど、基本的なことはおさえておくことをお勧めします。教科書などで学ぶだけでなく、実際にその場所に行ってみたり、小説や絵画などの文化を通じて幅広く教養を身につけたいですね!
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日本人はイギリスなら6カ月、EU諸国は3カ月、ビザなしで滞在できることをご存知でしょうか。日本のパスポートをもっていると、約190か国にビザなしで行くことができますが、これは当たり前のことではありません。「ビザなしで行ける国は30か国しかない」、という国もあるのです。世界において、日本が「信頼できる国」であることを証明していると言えます。
約170年前まで「鎖国」だった日本
そんな日本ですが、約170年前までは海外と行き来を禁止するという「鎖国制度」が江戸幕府(徳川幕府)によってとられていました。その理由は諸説あるそうですが、その一つが「キリスト教」の普及を止めるということだそうで、約200年以上も外国と国交を持たなかったのですから驚きです。
そのころの世界はというと、アメリカが独立したり、電気が発明されたり、ベートーベンが活躍したりしている時代です。
鎖国により日本文化が発展する?
鎖国の時代があったから、科学や一部文化の面で欧米諸国に比べておくれを取ったとも言われています。半面、海外の影響を受けずに日本独自の文化が発達したということもあり、良い面・悪い面どちらもあったようですね。今や海外でも大人気の歌舞伎や浮世絵が発展したのも、もしかしたら外国の影響がなかったためかもしれません。
鎖国とはいえ、オランダや中国の一部とは国交があり、その拠点となったのが「長崎」です。特にキリスト教徒の人は長崎に集まり、時にはキリスト教徒であることを隠して生きなければならないこともあったのだとか。今でも「大浦天主堂」などとても美しく、重要な歴史をもつ教会が長崎にはありますね。
【歴史を見に行こう!栃木県・日光】鎖国時代をつくった徳川家康・家光が眠る場所
武士を廃止したり、国のルールを作ったりと、平和な世の中を作るきっかけとなったのも鎖国の時代。徳川家康(初代将軍)が手掛けた施策です。家康は引退後も2代将軍の秀忠、3代家光の影となって尽力したとのこと。家康のお墓は日光東照宮にあるのですが、家光のお墓がある日光山輪王寺も隣接しています。また、秀忠も日光二荒山神社に本殿を建てていて、いかに家康が敬われていたかがわかるような気がします。
そういえば、日光東照宮には「見ざる・聞かざる・言わざる」という有名なことわざの元となるお猿さん彫刻がありますね。これらの社寺は世界遺産にも登録されていますし、ぜひ一度足を運んでみてください。
東照宮での説明によると「子どもを悪事から遠ざける」という意味がありますが、大人にとっては「悪を見ない、聞かない、話さない」という教訓とも言えます。英語では「See no evil, hear no evil, speak no evil」と説明するとよいでしょう。三猿は「Three wise monkeys」と言えば伝わるようです。
日光東照宮がある場所は「奥日光」と呼ばれ、4月、5月でも肌寒く、朝晩は冬のコートが必要になることもあります。4月は雪が積もることもありますので、お出かけの際には服装にご注意くださいね。
◆日光東照宮
栃木県日光市山内2301
0288-54-0560
4月~10月 8:00~17:00/11月~3月 8:00~16:00(受付は閉門30分前まで)
JR日光駅・東武日光駅より東武バス中禅寺温泉または湯元温泉行き(5分)
「神橋」にて下車し徒歩8分
駐車場 約200台
公式URL
【歴史を読んでみよう!】
鎖国時代の長崎を垣間見る『先生のお庭番』
オランダから来た医師「シーボルト」。名前を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。シーボルトは日本人の妻がいて、その妻のことを「オタクサ」と呼んでいたんだそうです。植物学も研究していたシーボルトは、日本で「あじさい」をはじめて見ました。そして「あじさい」に「オタクサ」という名前をつけて、オランダに紹介したのだとか。
今となっては海外のいたるところにあじさいが咲いていますが、元はといえば、シーボルトが長崎から持って出たものだと想像すると、タイムスリップしたような不思議な気持ちになります。
シーボルトと妻「おたくさ」について書かれた小説に、直木賞作家・朝井まかてさんの『先生のお庭番』という作品があります。当時の長崎の様子や時代背景を読み取ることができ、史実に基づいた恋愛?小説なので、楽しくその時代の様子を垣間見ることができてオススメです。
主人公はシーボルトに使える若い庭師。植物についての描写も詳しく書かれているので、歴史好きのみならず、植物好きの方も絶対楽しめると思います。
マンガで歴史を総ざらい
大人になってから「歴史を学びなおしたい」という人は増えています。そんな人におすすめなのは、子どもも一緒に楽しめる「マンガ学習シリーズ」。幼い時に手に取ったことがある方も多いと思いますが、改めて読んでみると深く理解できますよ。
もちろん世界の歴史もあります。どちらも思い切って大人買いするとよいかもですね!
※歴史に詳しい方、ぜひよりよい情報をお寄せください!