【2021年9月最新】 コロナ禍での海外渡航~羽田からドイツ・フランクフルト空港への渡航&入出国レポート

新型コロナウイルスのパンデミックが始まってから約2年が経過しましたが、まだまだ安心して海外渡航できる状況にはない日々が続いています。

そんな中ではありますが、2021年9月末に東京・羽田とドイツ・フランクフルトの往復しました。ドイツ入国や日本帰国においてどんな準備が必要だったか何に気をつけなければいけなかったかなどを詳しくお知らせします。

往路(羽田~ドイツ・フランクフルト)
復路(ドイツ・フランクフルト~羽田)

※往路は2021年9月末、帰路は2021年10月初旬時点での情報です。今後の海外渡航に際しては最新情報を随時ご確認ください。

【日本出国前】渡航先の情報収集はいつも以上に必要

渡航を決めたら、まずは入念な現地情報収集が重要です。
私が渡航したのは、ちょうど東京オリンピック後の9月下旬。ドイツは日本を「ハイリスクエリア」に指定しており、入国制限がかかっていました。
今回渡独は、筆者のドイツ在住パートナーを訪れることが目的だったため、ドイツで認められている「婚姻関係にないパートナー」を証明する書類を提示することで入国が許可される、という手続きを経ました。
その他には、コロナ検査陰性証明書,ワクチン接種証明書,快復証明書のいずれかの提示と、登録義務(デジタル入国登録(DEA))の登録が必要でした。

【日本出国前】航空券は「日系の直行便」がおすすめ

次に、航空券の手配です。
平常時であれば、費用節約のためにカタール航空やエティハド航空、ターキッシュエアラインズなどの乗継便で行くことが多いのですが、コロナ禍では乗継便のキャンセルも頻繫にあり、せっかく航空券を購入しても、予定通りの便に乗れない可能性もあります

休暇の日数も限られており、トラブルを避けたかったため、直行便のANAを選びましたが、結果的に日系の航空会社(ANA)にして大正解でした!

ANAでは渡航前から最新の現地情報や、入国の際に必要となる書類などの情報を逐一メール発信してくれて、その点ではやはり外資系航空会社よりも安心して利用することができました
もともとフランクフルトではなく、ミュンヘンへの直行便を希望していましたが、羽田~ミュンヘン便がなくなってしまい、フランクフルトへ変更せざるを得ない状況になってしまったので、直行便といえども、最新の運行状況は常に気にかけるようにしていました。

【日本出国前】陰性証明書とワクチン接種証明書の入手

ドイツでは、ドイツで有効とされるワクチン接種後、少なくとも14日経過していれば、ワクチン接種証明書を提示することで入国時に必要なコロナ検査の陰性証明書が免除となります。
私の場合は接種は完了していたものの、14日間の経過を満たしていませんでしたが、ワクチン接種証明書を区役所で入手していきました。
ワクチン接種証明書は、日本帰国の際の隔離期間短縮のために提示が必要となるので、コピーを取って持参しておくことをおすすめします

ワクチン接種をしていない場合は、ドイツ入国前48時間以内に実施した抗原検査,又はドイツ入国前72時間以内に実施したPCR検査の陰性証明書の提示が必要でした。
私は土日祝日も診療している東京・恵比寿のあゆむクリニックで出発2日前に受検。無事陰性だったので、翌日にクリニックで陰性証明書を受け取りました。

その他、入国に際し「婚姻関係にないパートナー」を証明する書類を用意し、これで必要な書類がようやく揃います。

【日本出国】チェックイン・書類チェック


羽田空港の様子

羽田空港は上記画像のように、閑散としていました。
両替所は営業していましたが、カフェやドラッグストアなどはどこも休業中
スーツケースに入れるのを忘れたものを買いたい、という場合にも買えなかったのでしっかり準備をしていきましょう。

チェックインでは、グランドスタッフの方による入国に必要とされる入念なチェックが行われました。渡航の目的が「婚姻関係にないパートナー」へ訪ねにいくことだと告げると、証明する書類や、コロナ陰性証明書をくまなくチェックされました。

無事OKをもらい、ひと安心!

【機内の様子】おすすめの持ち物

機ANA機内の様子

やはりコロナ禍、乗客は少なく、予約の時点で座席の指定もできました。
隣の席2つも空きがあり、3シートを独り占めでき、横になって寝られたのでかなり快適でした。復路でも同様に空いており、フライトアテンダントの方にお願いした上で他に空きのある席への移動も可能でした。

機内サービスは平常時と大きく変わりませんでしたが、アルコール除菌シートの配布と、マスクは常に着用し、食事後も速やかにマスク着用するようにとアナウンスがありました。
コロナ禍ではトイレの近くの座席がよいかもしれません。すぐに手を洗ったり、うがい、食事後に歯磨きに行ったりすることができるのは便利でした。

【ドイツ入国】フランクフルト空港での入国審査

フランクフルト空港に無事到着し、ドキドキしながら入国審査 (Passkontrolle : パスコントロレ)を迎えます。

大きな空港ということもあり、早朝に着いたもの関わらず長蛇の列で、ほぼ全員がマスク着用しているものの、ソーシャルディスタンスは保たれておらず、若干不安でした。

いよいよ私の番が来て、「婚姻関係にないパートナー」を証明するための書類とコロナ陰性証明書を提示。滞在期間の質問に答え、書類チェックの上、無事に入国が許可されました。

必要書類についてはいろいろと不安があったので、渡航前に入念に在ドイツ日本国大使館へメールで問い合わせました。この制度はコロナ禍で特別に設けられたもので、入国許可は入国審査官による判断になります。利用する方は、事前によく大使館へ確認するようにしてください。

【ドイツ入国】フランクフルト空港と駅の様子は?

フランクフルト中央駅

預け荷物を受け取り、税関出口の先へ。到着フロアにはいればドイツに入国したことになります。ドイツでは、現時点で日本のように入国者に対して位置情報のアプリのダウンロードが課せられていません。

フランクフルト空港内のトイレで驚いたのが、日本では多くの施設で制限されているハンドドライヤーが利用されていたこと。トイレの蓋もないところが多く、トイレはできるだけ早く済ませて出るようにしました。

私は東ドイツのライプツィヒまで空港長距離列車で移動する必要がありました。空港から長距離列車を利用するには空港長距離列車駅(Fernbahnhof : フェルンバーンホフ)へ、ターミナル1から連絡通路を歩いて移動します。

駅まで歩いている途中、エスカレーターが止まっていて階段を使わなければいけないときがあり、15kgのスーツケースを持って途方にくれていたのですが、すぐさま男の人が「手伝おうか?」と言って運んでくれて、本当に助かりました…!

<フランクフルト中央駅 (Frankfurt (Main) Hauptbahnhof : フランクフルトメインハオプトバーンホフ)

ドイツでは感染予防対策として,連邦州により公共交通機関や小売店におけるマスク(FFP2マスクまたは同等のマスク)の着用が義務化されています。駅や電車の中ではほとんどの人がきちんとマスクを着用していましたFFP2マスクは、日本でもアマゾンなどのECサイトで購入できます

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ライプツィヒ中央駅<ライプツィヒ中央駅(Leipzig Hauptbahnhof ライプツィヒハオプトバーンホフ)>

フランクフルト空港から目的地のライプツィヒまでは、特急電車で約3時間半と長距離です。
電車の中では食事しながら会話する人も多く、感染対策が徹底されている飛行機よりも、電車内の方が感染の不安は大きかったです。

ライプツィヒ中央駅に到着し、そこからは車で移動しましたが、外に出たとたん、マスクをしている人を探す方が難しいほど、マスクをしていない人だらけで驚きました。
マスク着用が義務化されている公共交通機関や、ガソリンスタンドをはじめ小売店では皆さんしっかりマスクをしていますが、それ以外の人との距離が取れる場所ではまるで日常に戻っているかのように目に映りました。

ライプツィヒ・ハレ空港<ライプツィヒ・ハレ空港(Flughafen Leipzig/Halle : フリューハーフェンライプツィヒハレ)>

【日本帰国】ドイツ出国前PCRテスト受検

日本への入国・帰国者には、現地出国前72時間前の以内の検査証明書の提示が課されています。私は前もって日本を出発する前に、在ドイツ日本国大使館で紹介されている検査機関であるCoronatest.deで予約していきました。この検査機関はベルリンやポツダムにもありますが、滞在先に近かったライプツィヒ・ハレ空港で受検しました。

予約時間ちょうどに到着しましたが、私の他には誰もおらず、スタッフも一人しかいませんでした。ライプツィヒ・ハレ空港からは、ドイツのデュッセルドルフやオーストリアのウィーンなど、ドイツ近郊へのフライトがありますが、現在フライトはほとんどなく、写真のように閑散としています。

<ドイツでの陰性証明書サンプル

日本の検疫は厳しく、コロナの陰性証明書フォーマットは可能な限り厚生労働省が指定する検査証明書フォーマットの利用が強く推奨されています。

そのため、厚生労働省指定のフォーマットを印刷して持参していったのですが、検査機関で「このフォーマットに記入してくれないか」と頼んだところ、「それは許可されていないのでできないが、英語・ドイツ語・日本語での証明書発行ができる」と言われました。

結果はちょうど24時間後にメールで届きましたが、厚生労働省指定のフォーマットに記載してくれていたので安心しました。
日本入国の際の陰性証明書を発行してもらうときには、必ず事前に検査機関へ、厚生労働省指定のフォーマットへの記入が可能かどうかを確認することをおすすめします。

出国前検査の検査検体にも指定があり、この検査機関ではNasen-Rachen-Abstrich(鼻咽頭ぬぐい液と咽頭ぬぐい液の混合)による核酸増幅検査(RT-PCR法)を指定する必要がありました。
検査費用は49.99ユーロで(約6,000円)と安くはない金額です。

【日本帰国】フランクフルト空港の様子とチェックイン

フランクフルト空港にて

日本帰国時のフランクフルト空港は日中だったためか、かなり人が多く混雑していました。
ヨーロッパではワクチンパスポートの効果もあってか、日常を取り戻して始めている印象です。

チェックインでは、ドイツで受検した陰性証明書をPDFデータで提示し、無事にチェックイン。現在、日本政府からの要請により、航空会社でも陰性証明書の有効性確認に関して厳しく管理されているようで、帰国前にANAから注意喚起のメールがありました。実際に証明書の不備不足により搭乗を断られるケースも多発しているようなので、有効な検査の受検と有効な証明書の用意には十分に気を付けなければなりません

【日本帰国】羽田空港到着の流れ~必要書類の準備と検疫

帰路の機内では日本入国時に備え、必要書類の用意をしていました。
これもまた、ANAから事前にメールでお知らせのあった「日本入国必要渡航書類チェックリスト
」を見ながら、機内で配られた誓約書の記入と、Web上で質問票の入力を行いました。質問票は完了した後のQRコードをスクリーンショットし、到着したら提示する必要があります。

機内でやっておくべきこととしてもう一つ、「歯磨き」をしておきましょう!
到着後のPCRテストでは、事前にうがいや歯磨きをしないようにと指示があります。「到着したらトイレで歯磨きしよう」と思っていてもできないので、できれば機内で済ませておくのをおすすめします。

羽田空港に到着すると、ひと息つく間もなく、案内に沿って次々に手続きを行っていきます。
サインした誓約書の提出、陰性証明書の提出(本来は紙ベースの方が望ましいようですが、PDFデータの場合は指定されたメールアドレスへ送信でもよいそうです。)、ワクチン接種証明書の提出、そして回答した質問票のQRコードスキャン、公共交通機関を利用しない帰宅方法の回答などを済ませます。

その後、今後の隔離期間に必要となる健康居住確認アプリ(MySOS)、位置情報設定・保存(Google Mapなど)、接触確認アプリ(COCOA)のダウンロードと利用に際しての説明を受け、唾液でのPCR検査を受検。

早朝着の便だったからなのかもしれませんが、待ち時間は30分もかからずに結果を受け、無事陰性だったので、入国審査へと進みました。スタッフの方も手慣れた様子で、到着から空港を出るまでに約2時間と、想定していたよりも非常にスムーズでした。

今年の7月から、ドイツからの帰国者は検疫所指定ホテルでの待機が求められないことになったので、到着日の翌日から数えて基本的には14日間の自宅等での隔離となりました。条件を満たしたワクチン接種者は10日目以降に有効なPCR検査または抗原定量検査を受け、陰性結果を提出すれば隔離終了となるようですが、正直、4日間の短縮のために費用を払うのならば、14日間待機にする人も多いのではないか、とも思います。

母国語でのきめ細かいフォローは不可欠

今回の渡航はたった1週間と短い滞在でしたが、フライトキャンセルに伴う変更を数回繰り返し、日々大使館情報や日本帰国に際する情報のチェックで、心配の連続でした。
記事中にも書いたように、フライトに関してはドイツ現地や日本入国に関する注意喚起を随時発信してくれたANAのフォローにかなり助けられ、本当にANAにしてよかったと感じました。日々変わる状況のなか、母国語で情報を受けられたことは非常に大きな安心材料でした。

まだまだ海外渡航に関しては不安要素が大きいですが、航空会社や医療検査機関、大使館の方の協力により無事に渡航、帰国できたことに感謝しています。
一日も早く平常に戻り、安心して渡航ができる世の中になりますように