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「日本がヤバいではなく、世界がオモシロイから僕らは動く」太田英基

日本人の英語がいかにダメで、グローバル化に取り残されているかという危機感を煽る風潮に対し、「日本の外はおもしろいよ!」というポジティブなモチベーションでグローバル化を推進するという内容。

確かにビジネスにおいても、「批判はいらない、提案を」という考え方がありますが、これには賛同しています。ダメなところを改善するより、いいところを伸ばしたほうがいいという考え方もありますし。

そういう点では、読んでいて希望がもてる、モチベーションがあがる一冊だと思いますので、これから社会に出る学生の方や、キャリアに迷う20代の方にとっては読んで損はない一冊だと思います。

ただ、今の日本は特に悲観的に「ヤバい」と言われているのではなく、「教育」の問題なので今手をうっておかなければ、本当に「ヤバい」状況になりえるということもあり、「批判」ではなく「現実」と受け取ったほうがいいと個人的には思っています。

「多様化に対応できない」「議論の中で自分の意見をはっきり言う」というような面は、精神論ではなく、日本の環境や文化が背景にあり、意図的に取り組まない限りは難しい面であるのではないでしょうか。

特に仕事を任されるようになる30代、管理職に就きはじめる40代の人にとっては、この本でいう「世界はおもしろい!」という気持ちを大事にしつつも、英語力の強化と、これまで培ってきた「常識」を疑ってみる柔軟性、自分を知る努力など、具体的かつ早急に取り組んでいきたいものです。

「専門性の重要性」が謳われている部分については、社会人になってから遅ればせながら私自身も痛感しています。

などを学校で体得し、その手法を用いることで、自分の興味がわく範囲を掘り下げていくことができるのではないかと思います。
それがひいては、その子の「専門性」となり、個性や強みとして発揮できるのではないでしょうか。

以下、この本で気になったところを抜粋しておきます。

 

以下抜粋
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  • 「本当でグローバルに動いているビジネスマンは、よいアイディアを思いついたら、『それが地球のどこでもとめられているのか』をまず考えるんだ。Aというアイディアは日本人には必要でないかもしれないがメキシコ人には必要とされているかもしれないと思考する」 36
  • 「学びたいことがある時、世界で一番それを最先端で学べる場所を選べばいい。
    極めてみたい仕事がある時、世界の最前線で働ける場所を選べばいい。
    自分の会社の商品や強みが、世界の誰に必要とされているのかを考えてみればいい。
    困っている人がいる時、同じ課題を持つ人が世界にもいることを想像できているだろうか。」46
  • 「これからの時代を最高に楽しめるのは、『世界を舞台にできる人』だ。」47
  • 「世界50か国を旅しながら、日本のこれからを担う僕らに必要とされるチカラは何なのか?
     ~中略~ 気づいたことはシンプルで、『日本には世界を舞台に活躍できる人が圧倒的に不足している』という事実だった。」54
  • 「どんなに良い日本の商品も、日本の企業の中に、それを海外に伝えていける能力を持った人や仕組みがないと広がらない、ということ」 56
  • 「『ヒトの質』というよりも『ヒトの量・数』で劣勢にたたされている」58
  • 「多くのメディアが『グローバル化』『国際化』と叫んでも、日本人が英語を話せるようにならなかった理由は何なのだろうか?
    • ⇒ リスニングやスピーキング、発音・・・、英会話を行うために大切な基本トレーニングがほぼ学校の授業や試験にないから
    • ⇒ 日本には外国人が少ないから
    • ⇒ 英語を使わなくてもよい仕事に就けるから

    「企業は、必要な人材であれば、国境を越えてでも採用したい」72

  • 「Q:世界を舞台にして生きていくために必要なことは?
     A:海外だろうと日本だろうと、必要な時にいつでも住んで仕事ができる社会。
       何らかの形で「専門性」を高めることが大事だと思います。
       別の言い方をすれば「自分を説明するストーリーを持つ」ということでしょう。」117
  • 「天職やライフワークというのは最初から用意されているものではなくて、『これが自分にしかできない仕事だ』と、ある意味錯覚するというか、勝手に思い込むことから始まるのかなあ。」127
  • 「キャリアプランは『MUST+WANT=BEST』という方程式で考えてみよう。」214
  • 「その手に武器(スキル)は掴んでいるのか?~中略~『まずは日本で数年、自分のスキルを磨くべき』」 233
  • 「代わりに『空気を読む(協調性)』という能力を日本人は持っている。この力を世界の中でどう武器として使っていくのかが、これからのヒントになるのではないだろうか」 238
  • 「旅立つ前の僕は、日本人としてのアイデンティティが弱かった。
    『日本が好きか?』ときかれたら、「ん・・・?まぁ、別に嫌いというわけではないけど・・」と、曖昧で漠然として言葉を発していただろう」240
  • 「『チャンスを掴める人』とは、『すでにチャンスを掴むための準備ができてきる人』のことなんだ。」250
  • 「考えてみてほしい。『なりたい自分になるために、今、自分がしていることは本当に必要なことなのか?
    今、自分がいる場所は、本当になりたい自分になるために最適な場所なのか?
    そもそも、『なりたい自分』はみつかっているのか?
    みつかっていないなら、ちゃんと探し続けているのか?」 253
  • 「『暇な時間』と『自由な時間』はまったく違う」253